ヨハネによる福音書第四章で、主はある日、サマリヤの婦人と、この渇く問題を話し合われました。これはとても興味深いことです。主イエスは何でも知っておられる神です。
彼は昼間サマリヤに来られました。そこには昔から伝わってきたヤコブの井戸があります。主イエスは、そのサマリヤに一人の女がいて、そこで水をくみに来るのを知っておられました。
このサマリヤの女は、神が選んだ人、神が定めた人です。主はその井戸の所で、彼女を待っておられました。すると、彼女はやって来て主イエスを見ましたが、やはり普通のナザレ人のように見えたので、彼女は主イエスを相手にしませんでした。
彼女には、主イエスに何の関心もありませんでした。ところが、主イエスのほうから彼女に、「わたしに飲ませてください」と言って、彼女に近づき、会話が始まりました。主イエスは彼女に、「この水を飲む者はだれでも、また渇く。しかし、わたしが与える水を飲む者はだれでも、決して永遠に渇くことはない」と言われました。
とても不思議なことに、話せば話すほど、彼女はこの人の話に引き付けられます。ついに彼女は主に向かって、「わたしが渇くことがなく、ここにくみに来なくてもよいように、その水をわたしに下さい」と願いました。
主イエスの答えがまた不思議です。「あなたはわたしに水を、生ける水を求めます。それで、わたしはあなたに夫を求めます。あなたは帰って行って、夫を連れて来なさい」。彼女の夫とは、彼女の人生の歴史です。彼女が犯した罪の歴史です。
主イエスは彼女が自分の背景を公にすることはできないことをご存じです。その上で主は、「あなたはわたしに生ける水を求めます。わたしはあなたにあなたの夫をここに連れて来ることを求めます。そうすれば、わたしは生ける水を与えます」と言われました。
これはどういう意味でしょうか?「あなたは生ける水を求めますか? それならあなたの罪を告白しなさい。あなたの罪をわたしに下さい。そうすれば、わたしは生ける水をあなたに与えましょう」という意味です。この女の人はとても利口です。彼女は実際のことを言って、主イエスをだましました。彼女は本当のうそつきです。彼女は本当のことを言ったのですが、それは人をだますためでした。
彼女は、「主よ、わたしには夫はいません」と非常に意味のあることを言いました。主は、「夫を連れてきなさい」と言われます。ところが彼女は、「わたしには夫はいません」と答えます。これは本当のことですか、それともうそですか? この言葉は本当のことです。しかし、主をだまそうとしたのです。本当のことで人をだまそうとしたのです。これは巧妙なだましごとです。
ところが、主イエスをだますことはできません。主イエスはすぐに言われました、「夫がいないと言ったのはもっともだ。あなたには五人の夫がいたが、今いるのはあなたの夫ではないからだ」。この主イエスの言葉を聞いて、彼女は驚きました。彼女にはかつて五人の夫がいたのです。ところが今あるのは夫ではありません。
主の言葉は彼女の良心に触れました。彼女は、「わたしはメシヤが来られることを知っております」と言って心を開いた時、主は、「あなたと話をしているこのわたしが、それである」と言って、生ける水を示しました。わたしたちはみなこのことを知っているように、この日、彼女は生ける水である主イエスを得たのです。
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